おいしい日本酒専門店。三重県伊賀地方の地酒をお届けします。

蔵元紹介 : 木屋正酒造

手で触り、五感で感じながらお酒を造る。

 文政元年(1818年)、藤堂家についてこの地にやってきた木材商の木屋正之助が開業してから、ずっと名張で酒造りを行っておられるそうです。
 幻影城や高砂など、地元名張をリスペクトした個性的なお酒を生み出されている木屋正酒造さんでは、杜氏を置いておられません。自分たちが売る商品であるお酒造りを杜氏に任せず、社員みずからがすべての作業を行います。五感で感じるお酒造りを心がけ、米ざわりや水分の量などを、実際に手で触り感じながらお酒造りを進めておられます。そうしたこだわりから、仕込みの量は自然と3人でじっくり管理できる量に限られてしまいます。仕込みの単位を小さくして手作りに徹するために、大型機械をすべて撤去されたそうです。また、技術や伝統を美化することを嫌い、データと理論でもって酒造りを進めておられます。
 伊賀地方にある他の蔵元と違う点を尋ねたところ、地の利であるとおっしゃいました。木屋正酒造さんは伊賀名張の下町に位置しており、門前の道は常に人通りがたえません。そうした場所でお酒を直接販売されています。お客さんの顔が見える商売をしている。それらお客さんの反応がまたデータとなって、お酒造りに活かされていくのですね。
 伝統ある酒蔵ながらその地位に安住することなく、常にチャレンジスピリッツをもって酒造りをされておられます。100キロ単位のごく少量で実験的にお酒を仕込んだり、新しい酵母作りを試したりと、よりおいしいお酒造りを追い求められておられます。お酒造りは半分趣味みたいなもの、と謙遜されておられましたが、なかなかどうして、その動向に目が離せません。


木屋正酒造株式会社

三重県名張市本町314-1
TEL 0595-63-0061
FAX 0595-63-1627